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ミライ型ウエディング・ホテルをつくる業界横断型コミュニティスタート 第1回 レポート

Kai Today LLCは、滋慶学園グループ 東京ウェディング・ホテル専門学校(以下:同校)と共に未来型ウエディング・ホテルをつくる業態横断型コミュニティづくりをスタートしています。

 

『SDGs』『パリ協定』『ESG投資』地球規模の自然・社会問題が渦巻くなかで、どの業態も今、一歩先の未来を想像し、新たな事業を創造しはじめています 

 

そのような背景から、持続可能なウエディング・ホテルをつくることを教育から育む必要性に共鳴した人が繋がり生まれたコミュニティです。


この繋がりから生まれる活動を通じてウエディング・ホテル業界の現場に身を置きながら、自身の生きること。働くこと。をより良くできる若い世代を育んで行きます。

 

2019年927日。同校にて、「ミライ型ウエディング業界を探求する—ミライのウエディング業界 働き方編1—」をテーマに研修を実施しています。

 

第1回目のコミュニティ研修の内容を以下へレポートいたします。

 

当社がコーディネートする研修や授業では、学生でも社会人でもどんな環境の方でも『SDGs』『パリ協定』『ESG投資』を簡単に学び、皆がより良い未来を想像し、創造する対話ができるようになる仕掛けを施しています。

ウエディング事業を展開する(株)ディアーズ・ブレイン人材開発部・人事総務部 織原 由和氏と、ウエディング・ホテル事業を展開する(株)テイクアンドギヴ・ニーズ新規事業開発部 中村 怜史氏に参画いただき、同校からは、ウエディングプランナーを目指す5名の学生と、事務局長の菅野 悠氏。サステナビリティクリエイティブに特化した事業展開をする当社代表の髙梨 美佳(以下:髙梨)が集まった。

 

学生と現役社会人の垣根を払い共に世界やウエディング業界の未来を考える機会だ。

 

特に学生たちは今回のセミナーに、業界内外の情報収拾や未来について考える意欲を持っており、その熱意の高さに現役業界人からも驚きの声が上がる第1回となった。

髙梨の進行の下、ウエディング業界の現状と自身の考える課題についての話から始まった。


織原氏は、「ウエディングの業界柄として女性が多いため、女性の働き方についてもっと働きやすい環境を整えていくべきという問題意識を抱えている」と語る。中村氏は、「業態全体が衰退しており、結婚という人生の節目において今後も結婚式場を選んでもらえるように時代に沿って何かしらの改革が必要だ」と現在ウエディング業界が抱える課題について語った。

 

ここで髙梨が「では、今から10年後の2030年。未来において課題となることはなんでしょうか?」と問いかけるが、この時点では明確な意見は出てこなかった。


このトークからわかるように、業界で働く人は現状の課題や対策については客観的に捉え、深く考えることができるが、1020年後、といった未来の話になった瞬間、全くイメージができない。

(上記画像:SDGs.TVオフィシャル普及啓発パートナーである当社より『SDGs.TV』の映像とガイドブックを通じた解説も実施

 

ここで、視点を日本の外、地球に向けさせる。

 

世界規模で地球上の働き方、消費・生産。そのほかジェンダー、教育、産業などへの変革を実施する『SDGs』について解説をした。

 

また、今後地球上の自然・社会に起こりうるデータや、日々環境・社会課題に取り組む有識者より得られる独自の情報を共有した。

 

2030年には気温は少なくとも1.5〜2度上昇し、自然災害からの水不足、食糧不足が起きる。2045年にはAIが人間の知能を超え、2100年には生物が生きていけない環境が訪れるかもしれない。

 
果たして、このまま地球温暖化が進み、地球が現在の状態を維持できなくなった時、私たちのライフ・ワークは今と同じであるといえるだろうか。


私たちの働き方や生産・消費
により地球が抱えていく課題は、未来の私たちの「生きる」に直接関わってくる。 

 (上記画像:SDGs.TVオフィシャル普及啓発パートナーである当社より『SDGs.TV』のシールワークショップも実施

 

どう生きるか、そのためにどう働くか。より良い未来は自分たちで想像・創造できる。


持続可能な開発目標、「SDGs」は、2030年の社会「ミライ」を想像・創造する上で有用な手段だ。


生命、自然、社会にとってより良い仕組み、商品、サービスを生み出していく必要がある。と髙梨は語る。

 

ウエディング業界には、「SDGs」の目標が密接に関わっている、と話す髙梨の進行で、会場ではワークショップを実施。

 

ウエディング業界の現状とそれをどう、地球上の環境や社会に対して正義な状態で改善できるか、全員が意見を出しあった。

研修とワークショップを通じて、織原氏は、「ブライダル業界だと新品を使うことが大事にされているし大量に捨てられている」と、業界で廃棄物が多い現状に触れ、課題と改善の可能性について述べた。


また中村氏は、「純粋にやばいなと感じた。SDGsを取り入れていることが選ばれる理由になる。選ばれる理由を作ることが、顧客にとっての安心感につながる」「災害によって当日に挙式を挙げられない状況は最も防がなければならない。そういう意味でも、災害に対するレジリエンスの強化が必要」と、ウエディング業界としてSDGsに取り組むことの必要性を語った。

参加した学生からは、「ウエディングはこんなにもさまざまな問題に繋がりうるものなのだと実感し、環境や世界に目を向けないといけないということがわかった」「これからブライダル業界に携わる一人として、ウエディングという一つの視点だけじゃなくさまざまな方角から物事を考えられる人になりたい」といった感想があがった。

 

また、ウエディング業界で働く人間としてだけでなく、一個人として環境に配慮した生活を心がけて小さなことから自分でできることはやっていきたい、という声もあり未来への生き方を考える良いきっかけともなった。

高梨は「これからのウエディング業界はより良くできる。皆さんがリーダーシップをとってやっていただけたら」と学生たちに語りかけ、セミナーは終了した。

 

セミナー前は身の回りの課題、現在の業界内の問題だけに目を向けていた参加者たちだったが、今回の研修を通して「SDGs」を理解し、世界、地球、そして未来の問題について考える視座を得ることができた。

 

ウエディング・ホテルにはあらゆる業態が参入している。ウエディング・ホテルだけでなく、それに関わるすべての業態がSDGsと絡めて課題を認識できるよう、研修を今後も実施していく。